世論、W.リップマン第一次世界大戦中は情報担当陸軍大尉として、ドイツ軍の背後に投下する宣伝ビラの作成に携わった経歴をもつジャーナリスト「W.リップマン」が世論形成の仕組みについて解説した古典的名著。
現代民主主義において「神の声」とも言える「世論」が、必ずしも事実にもとづいたものとはいえない、個々の人間がもつイメージによって大きく左右されることがわかりやすく説明されています。 民主主義の理論では、人が正しい判断を行なうために必要な情報を十分にもっているという前提になっているにもかかわらず、複雑な現代の社会においては、人は世の中の全ての事柄に対し正しい判断を下すための情報を持てるわけではないため、事実にもとずいた情報ではなく、個々の人間の頭の中にあるイメージによって判断されていることを鋭く指摘しています。 また、どんな人間であっても、自分の生活環境からかけ離れた知らない事柄について判断するためには、誰かの情報に頼らなければならないのですが、新聞によって伝えられるニュースは、例え事実と異なっているとしても、それを確かめる手段を持たない読者には、それが事実であるかのように受け取られてしまうため、これを利用して抜けめない宣伝屋が、情報の受け手となる人々が、都合の良いイメージを抱くような情報を流布することによって、世論を操作することが可能であることを示唆しています。 かなり古い本ですが、現代でも新鮮な内容を多く含んでいます。政府や大企業、マスコミなどのデマやプロパガンダに踊らされないためにも、ネットで情報収集したりブログを書いたりしているのであれば是非読んでおきたい本です。 世論 (下) (岩波文庫)
[103] Posted by buzei at 2007/10/28 05:49:38
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