東電OL殺人事件(東電女性社員の渡邉泰子さん殺害事件) - コメント[2]
東電OL殺人事件(東電女性社員殺害事件)は、1997年(平成9年)3月に東京都渋谷区円山町の木造2階建てのアパート「喜寿荘」の1階101号室の空き部屋で、東京電力の本社企画部経済調査室副長の渡邉泰子さん(OLではな... 全文を表示
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012060802000152.html
東京電力の女性社員殺害事件で、再審開始の決定が出た。DNA型鑑定結果など新証拠で、第三者が犯人である疑いが生じたためだ。審理を長引かせず、早く元被告の無罪を確定させるべきだ。
強盗殺人罪で無期懲役の確定判決を覆し、再審開始決定の決め手になったのは、被害者の遺体に残っていた精液だ。
再審を求める過程で、弁護側が精液のDNA型鑑定を求めたところ、ネパール人元被告のものではなかった。そのうえ、殺害現場の部屋に残されていた体毛とも精液のDNA型が一致した。
昨年七月に判明した、この事実が指し示すのは、元被告とは別人の「第三者」が殺害現場にいた可能性があることだ。東京高裁はこの点を最も重視し、「無罪を言い渡すべき明らかな新証拠に当たる」と明快に認めた。しかも、この第三者が「犯人である疑いがある」とも述べた。
なぜなら、被害者の頭や顔に殴打された痕があり、血痕が付いたコートもあった。第三者が性交後に被害者を殴打して、コート背面に血液を付着させたとみるのが自然だと、高裁は考えたわけだ。