「美味しんぼ」山岡士郎氏が福島第1原発に行って鼻血ブー - コメント[3]

グルメとして知られている東西新聞記者の山岡士郎氏が、メルトダウンを起こし未だに多量の放射性物質を排出している福島第1原発を訪問した際に、原因不明の鼻血を流していた事が「週刊ビッグコミックスピリッツ(小学...  全文を表示

3: Posted by 名無しさん at 2014/05/13 01:17:15

「岩上安身による前双葉町長・井戸川克隆氏インタビュー」
http://sun.ap.teacup.com/souun/14167.html

5月12日(月)「岩上安身による前双葉町長・井戸川克隆氏インタビュー」の模様を実況します。

漫画「美味しんぼ」で取り上げられた鼻血の描写について、井戸川氏にお聞きします。

岩上「本日は井戸川克隆さんにお話をうかがいます。今回、非常に大きな話題の渦に巻き込まれるかたちになりました。ビッグコミックスピリッツの『美味しんぼ』の中に井戸川さんが登場し、鼻血や体調不良について言及する場面が描かれました」

岩上「この件について、賛否両論があると思います。一般の方が色々と議論することは構わないと思うのですが、双葉町が小学館に対して抗議文を送るという事態になりました。『許しがたい風評被害になっている』、と」

岩上「さらに、石原伸晃環境相も、会見でこの件についてコメントしました。『この描写が何を訴えようとしているのか、全く理解ができない』と不快感を示したといいます。このように、大変な議論が巻き起こっていますが、まずは事実関係を教えてください」

井戸川氏「雁屋哲さんとスタッフの方が取材に来られて、鼻血が出るという話になり、その流れで私も『出る』と話しました。はじめから、鼻血ありきでストーリーを作るということではなかったと思います」

岩上「雁屋さんご自身も、インタビューの中で、福島の取材から帰ってきて『鼻血が出た』と言っています。現在の井戸川さんの体調はいかがでしょうか」

。井戸川氏「今も喉がガラガラします」

井戸川氏「鼻血について記憶しているのは、埼玉の騎西高校に来て、校長室に寝泊まりするようになってからです。大量ではなく頻繁、です。夜に出ます。今もそうです。詰め物が真っ赤になるし、口からもドロっとしたものが出ます」

岩上「井戸川さんが、鼻血の症状についてFacebookにアップされましたね」

。井戸川氏「石原環境相の発言があったからです。『嘘だ』というような声について、苦々しく思っています。まず、こういう症状があるという事実について、知ってほしかった」

岩上「3年たって、なぜ今なのか、という声もあります」

。井戸川氏「否定も肯定も、きちっと調べてからご意見をいただきたいと思います。医師も、被曝の経験者ではないので、話が通じないのです。行ってすぐ、『関係ありません』と決めつけられてしまう」

岩上「井戸川さんご自身が被曝をしたことは間違いないですよね。それと、症状の因果関係があるということでしょうか」

。井戸川氏「私は、そう思っているということなんですよ。それを否定するというのは、私の人権を侵害するということです」

井戸川氏「過去の委員会質疑で、自民党の議員が鼻血について質問しています。そうなると、石原大臣が否定するというのはおかしいと思います」

。岩上「自民党が野党時代、山谷えり子議員ですね。福島選出の森雅子議員も鼻血について言っていますね」

岩上「野党時代の自民党は、鼻血が福島県や宮城県の県南で生じていることを取り上げ、当時の民主党政権に詰め寄っているわけですね」

。井戸川氏「石原大臣が、そのようなことを踏まえていないのは問題ではないでしょうか」

井戸川氏「私は被害者意識を持っています。ここまで言えば、石原大臣にも伝わって、何らかの対応を取っていただけるんじゃないですか」

井戸川氏「今日はフジテレビ、TBS、それから福島県内のテレビ局からも取材がありました。しかし、私は鼻血のこと、体調不良のことはずっと言ってきました。福島県、東電、政府に言ってきたのに、どこもメディアは取り上げてきませんでした」

岩上「今回の漫画を見て、どのように感じましたか」

。井戸川氏「ちゃんと書いていると思います。漫画は雁屋さん自身の作品ですから、それについて良いとか悪いということをいう立場にありません。この内容を否定するなら、立証をしてほしい」

岩上「私も福島県内で取材をしましたし、福島第一原発構内にも入りました。すると下痢と発熱が止まらなくなる、ということがありました。これが被曝と結びついているかは分かりませんが」

井戸川氏「昨年ウクライナに行きましたが、医師から子どもたちの体調は悪い、と言っていました。予防原則からすれば、福島県内の子どもたちの体調を心配するのは当然の話です。他人がとやかく否定すべきではないと思います」

井戸川氏「チェルノブイリでは、0.5~1ミリシーベルトは放射線管理区域です。しかし日本は、20ミリシーベルトで居住可能ということになってしまっています」

井戸川氏「『風評被害』という言葉で、実害がオブラートされてしまっています。福島県内では、『風評被害』という言葉を使うべきではありません。すべてが実害なんです。福島県は、子どもたちを本当に守っているのでしょうか」

井戸川氏「子どもたちを外で遊ばせて、呼吸被曝をさせています。20キロ圏内の方だけが賠償できるというのはおかしい。福島県民はみんな被害者です。福島産のものが売れなかったら、賠償請求すべきです。風評被害ではなく、それは実害なのですから」

井戸川氏「水俣では、住民同士を対立させて、企業は外側にいました。被害を訴えていた人たちを、『魚が売れなくなるから』と批判した。福島でも、同じことが起こっていると思います」

井戸川氏「騒ぐと地価が下がるとか、産品が売れなくなるとかと言って批判されます。しかしこれも実害なんですよ。私は自分の欲得で動いているわけではありません。嘘をつくことは大っ嫌いなんです」

岩上「ウクライナでは、事故後20数年経っているのに、8割の子どもがなんらかの疾患を抱えていると言われます。このことは伝えられてきました。しかし日本では、たった3年で『寝た子を起こすな』と言わんばかりの批判が巻き起こることになりました」

井戸川氏「福島県は『美味しんぼ』にクレームをつけるのなら、放射能の飛散について過少で発表していたことをどう思っているのか。町民に対して、県は失礼なことをしているんです。線量ネット調査も、『不安をあおる』ということで断ってしまった」

井戸川氏「福島県は、原発爆発直後の拡散予測を発表しませんでした。2012年6月の報道で、既に子どもの鼻血や下痢、倦怠感に関する体調異変は報じられています。行政は、県民の権利を侵害し過ぎています。これは異常なことです」

岩上「政府や東電だけでなく、福島県の責任も重いですね」

。井戸川氏「実態を調査せず、すべてを風評被害ということにしてしまう。県民の健康に対する権利を、福島県は侵害し続けているんです。町民の避難権利を、県によって妨害されたと思っています」

井戸川氏「帰るか帰らないかを決めるのは住民であって、為政者ではありません。きちんと正しい情報を出し、中立的な第三者に判断してもらうことが重要」

。岩上「情報がきちんと出てはじめて、自己責任ということが生じるわけですよね」

岩上「政府は地震を予知していたのにもみ消した、ということを演説の中で仰っていますが」

。井戸川氏「東京新聞の記事で知りました。地震予知連というものがありながら、電事連と相談して修正していたんです。これを知って私は激怒したんです」

井戸川氏「これが公開されていれば、津波で死なずにすんだ方がいたはずです。政府は税金を取っているのですから、国民を守る義務があるはずです。だから私は、このことをずっと訴えているんです」

岩上「日本政府は、無理を押し通してでも原発維持の方向に持っていこうとしています。『ベースロード電源として位置づける』という文言が閣議決定されました。これはエネルギーの問題ではなく、核保有の問題があるのではないでしょうか」

岩上「先日、モートン・ハルペリン元NSC高官が来日して、インタビューしました。彼は、米国は日本の核保有を懸念していて、先日のプルトニウム返還要求は、そのことのあらわれである、とはっきりおっしゃいました」

井戸川氏「非正規雇用で、若者が低い賃金で使われていますよね。このままでは、日本は破綻すると思います。日本はものすごい借金を抱え、少子化に向かっています。この状態で、戦争なんてできるでしょうか。国家と国民のバランスが崩れていると思います」

井戸川氏「核の保有なんてありえないですよ。撃てば撃たれます。丸腰が一番いいんです。丸腰ほど強いものはないと私は思います。日本が悪くなった一番の原因は、公務員の劣化です。独立して仕事できる人なんていないんじゃないですか」

岩上「石原大臣は人権の領域に踏み入った、と電話でおっしゃいました」

。井戸川氏「申し入れについてはまだ考え中ですが、無視するなんてことはあり得ませんよね。行政の責任者の方ですから」

以上で実況を終了します。長時間にわたりご視聴いただきましてありがとうございました。準備が整い次第、IWJのトップページにアップいたします。http://iwj.co.jp/ @iwakamiyasumi